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原子力資料情報室(CNIC)
故高木仁三郎さんの意思を受け継ぎ、市民による独自の科学的なアプローチで「脱原発」を模索している脱原発活動の老舗団体。原発の危険性について科学的な視点で解説してます。
福島第一の事故においても、政府・東電の出す限られた情報を元に、いち早く事故の深刻さや緊急性を見抜き、3月13日には最初の会見を行っていたりしてサスガ。
ニュースで原発事故について知り、政府発表以上の情報が欲しかった私がまず最初に訪れたのがここ。
今回の事故では、ゲストとして参加している元東芝・格納容器設計者の後藤政志さんを中心に、サイエンスライターの田中三彦さん、「柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える技術者・科学者の会」の小倉志郎さん等が、早くから炉心溶融や燃料プールでの再臨界の可能性を指摘していた。
放射性物質の危険性についても、元放射線医学総合研究所主任研究官の崎山比早子さんや産婦人科医の今井理恵さんが詳しく解説。
私にはちょっと難しい部分もあるけれど、市民のための「知」の集積って感じでイカす!
全国の放射能濃度一覧
文科省が公表したデータを目でみてわかるようにいち早くグラフや地図にマッピング! 全国の放射線量マップはもとより、水道や雨の放射能情報、福島原子炉の燃料棒露出度や水位、放射線量、圧力、海水の放射線量、さらには日本、ドイツ、オーストリア、イギリス、ノルウェー、台湾の「放射能拡散予測」データまでとりそろえ、それをアニメーション化! 情報処理のスピードとわかりやすさに驚かされます。しかも、もともと「他にはないWEB上の面白いサービス・便利なものを毎日考えています。目指せオンリーユー」の個人(恐らくサトルさんw/現在のメンバー数:1人)が震災ボランティア活動の一環として作成した放射能情報サービス。凄い&素晴らしい!
よくわかる原子力 原子力教育を考える会
原子力について基礎的なことからかなり詳しい情報まで、網羅されているので、何かわからないことがあったらここで調べると大体わかるんですよね。更新がストップしているのが残念。
原発がどんなものか知ってほしい
1級プラント配管技能士として原発内作業に関わった故・平井憲夫さんによる解説。原発内労働の実態が、赤裸々に、しかし淡々と語られています。配管技能士としての技術的な視点と、労働者としての視点が共に切実な訴えとして響きます。福島第一で事故が起きた後に読むと、「安全神話」って何だったんだろう、って気になりますね。
武田邦彦(中部大学)
元・原子力安全委員会の委員。地球環境問題に対して常識外れの意見を提出し賛否両論を巻き起こした人だったが、今回の福島第一原発の事故に関して、本音で警鐘を鳴らし続けている。……って、プロフィールみてびっくりした。「ホンマでっか!?TV」レギュラーの、あの武田さんじゃないですか。「ホンマでっか!?TV」の特番では、ニコニコしながらも「俺も前は原子力安全委員会にいた者だから、責任がある」と発言。本当は凄くマジメな人なんだな……。
JT(日本たばこ産業)
SMORKER'S STYLEのマナー広告の中から「マナーグラフィックギャラリー」を参考にさせて頂きました。日本では「嫌煙権」については浸透したけれど、「放射能を拡散させる」方がさらにマナー違反じゃないかと。喫煙者として肩身の狭い私は、いっそのこと「嫌放射能権」運動とか始まったりしないかなー、と期待しつつ。
JAIF 社団法人 日本原子力産業協会
各地(の原発推進)オピニオンを結ぶネットワークによる草の根活動や、意識調査・把握などを行って、原子力の安全性を訴え、理解と社会合意の形成を目的とした団体です。もちろん原子力促進の国際協力もバッチリ行っています。でも、ここの公報活動によって得られた知識もいっぱいあるんだよね。資料もいっぱいあって便利、というわけで「新日本・電力産業協会」はここをモデルに作りました。
東京電力(TEPCO)
今や、最大の悪玉となった東電。しかし、福島第一原発の現場にいる人たちは本気でなんとかこれ以上の悪化を防ごうと奮闘しています。ちなみに、会見してる人、社長、副社長は、誰も現場に行ってません。もちろん、原子力安全・保安院も……。現場では次々と起こる不測の事態に対処しながら、次の津波の心配で、防波堤を作る準備をしているそうですが、保安院は「土嚢でもつみあげれば」といったらしい。所長が「やってられるか!」と怒鳴るのも無理はない。
原子力安全・保安院
誰が作ったのか知らないけど、「ほあんいんぜんいんあほ」……実によくできた回文だなあ。ちなみに、原子力安全・保安院は福島第一にも監視員を置いていましたが、水素爆発が起きた時に、福島県庁まで全員逃げたそうです。その後、現場に誰かを派遣したという情報はありません。そもそも、もともと「原発は安全」だったわけだから、「原発は安全です」ということ以外の仕事をしたことはなかったのでしょう。
内閣府 原子力委員会
3.11の事故以降一月以上たつというのに、いきなりトップページから「わが国の原子力政策に関する基本方針は原子力大綱に示されています」と、超強気ですw「(閣議決定:平成17年10月14日)政府は、原子力委員会の『原子力政策大綱』〔平成17年10月11日原子力委員会決定〕を原子力政策に関する基本方針として尊重し、原子力の研究、開発お呼び利用を推進することとする」とあります。まるで、政府よりも偉いみたいな感じ。でも、よくよく考えると日本は民主主義の国で主権は国民にあるんですよね。
原子力安全委員会
もともとは「内閣府 原子力委員会」が原子力の推進を行うのに対し、安全性を考慮して規制する役割を担っている機関が、原子力安全委員会です。しかし、2006年発行のパンフ(PDF)を見る限り、規制するというよりは「このように安全を確保しています」という紹介になっています。放射線に関する危険性についても、事故が起こった場合のことには触れていないし。
日本原燃
青森県六ケ所村で、使用済み燃料貯蔵施設や再処理工場を運営している企業です。MOX燃料や、ガラス固化された核廃棄物を貯蔵する建屋がどんどん作られていますが、そうしないと間に合わないほど満杯状態ってことなのです。
日本原子力文化振興財団
どうやら、原子力は日本の文化のひとつのようです。講師を派遣したり、見学会を開いたり、「エネルギーと環境」教育を行ったり、シンポジウムを開いたり、高速増殖炉もんじゅに関する広報を行ったり、原子力やエネルギーに関するパンフレット、ビデオソフト、テレビ番組、新聞広告などの企画・制作をしたり。……つまり原発は安全かつ必要です、という文化を我国に作り上げるために活動を続けてきたところです。映像ソフトを無料で貸しだしてくれるらしいので、アトミックカフェみたいにギャグとして観賞会開くのもいいかもしれません。月刊誌『原子力文化』もとっておけばよかった……。
独立行政法人 日本原子力研究開発機構
文科省と繋がりの深い独立行政法人です。「原子力の基礎、応用研究から核燃料サイクルの実用化まで幅広い研究開発を行っている日本で唯一の原子力に関する総合的な研究開発機関」だそうです。「安全確保の徹底と現場重視の精神のもと、原子力機構が進める事業ができるだけ皆様に見えるよう、そして皆様からの心強い信頼を獲得できるよう取り組んで」いたようです。
JNES 独立行政法人 原子力安全基盤機構
「日本原子力研究開発機構」が推進役とすれば、こちらはブレーキ役、の筈なんだけど。「JNESは、原子力の安全確保に取り組む専門家集団」だそうですが、福島第一で活躍しているのでしょうか? 今、何をしているんでしょう?
電気事業連合会
東電を始め、各地の電力会社の連合会です。これまでは原発推進で一本化されていましたが、福島第一の事故で、各電力会社はそれぞれ個別の見解を持つようになったように感じられます。あるいは、とりあえず今はマズい、というスタンスかもしれないけれど。

※他にも、原子力産業には複数の機関、企業が関わっていますが、とりあえず今回の事故が東電という個別の企業が起こした事故なのではなく、巨大な原子力産業全体のごくごく一部にほころびが見えた、ということであるような気がします。

首相官邸ホームページ
最初はここに、地震・津波・原発事故の概要をまとめた8PくらいのPDFがアップされていました。それが徐々にページ数を増し、やがて原発は原発でひとつにまとめられるようになりました。コピーをスキャンしただけのPDFです。
現在は、細かく分けられ、福島原発・放射能関連情報というページができています。
事故後、数週間はここでダウンロードした情報を確認しながら、原子力資料情報室の会見で、そのデータの意味するところを知る、といった感じ情報を得ていました。